日々取材とアポ取りに追われるアトリエ所属の まま です。よろしくお願いします。
国立国会図書館、使ってますか?
地下鉄の永田町か国会議事堂前で降りて、最寄出口地上に出てから、5分くらいの場所です。国会議事堂のすぐ前(後ろ?)です。国会のすぐそばなので、デモや交通規制には注意が必要です。思わぬ時間のロスにつながります。至る所に警察官がいますが、道を聞いても戸惑う方もいらっしゃいます。国会警備専門に、地方から応援に来ている警察官も多いそうです。
がっかりしないよう、必ず事前にサイトでアクセスと休館日をチェックしましょう。
WEB系以前からのライターや編集にとって、東京にいる価値はココっていう場所です。行くと研究者やマスコミ関係者、議員秘書っぽい人など、独特のインテリジェンスあふれる雰囲気に浸れます。観光目的の人も少しいますが、ここは専門職のための空間です。
国立国会図書館とは
国立国会図書館は、納本制度によって、日本中の出版物が集積されている、日本でただ一つの法定納本図書館です。国内で発刊された本や雑誌は、ここに献本?納本しないとダメという決まりがあります。ここには日本の商業出版物のすべてがあります。※薄い本(同人系)はありません。
日本の出版文化の歴史と今に出会えます
設立趣旨は、憲法の「国民の知る権利」に拠ります。
国立国会図書館は、真理がわれらを自由にするという確信に立つて憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命としてここに設立される
国立国会図書館法 前文
「真理がわれらを自由にする」 あぁ あゝ 嗚呼 ただ素敵。英名表記は National Diet Library。National Diet は国会という意味だそうです。国会の名があるくらいだから、第一に国会議員や秘書、関係者から行政、官僚の方々の利用を想定しています。もちろん、学術関係者・メディア関係者にとっても資料に触れる大切な施設です。
一日平均の来館者が2千人を超えるそうなので、人は結構いますが、ごった返すほどの混みようではなく、一人黙々と作業を続ける、どちらかといえば図書館らしい静けさを保っています。
一人で行っても寂しくないよう、素敵なベンチも待ってます。
作:津田裕子 タイトル:Pause
国会図書館 入館手続き
玄関を入って、長いアプローチを抜け、
初めての利用の場合は新館を目指します。
この建物が新館です。
免許証など身分証明書の提示が必要です。満18歳を超えていることが入館の条件にあります。お子様を連れての入館は一切できません。
番号を呼ばれ、入館手続きは完了です。
この待合室は少し免許センターに似ています。
ここから先は持ち物制限があり、荷物を返却式コインロッカーに預けます。
注意事項 まとめます。
- 身分証明書が必要です
- 手続き、記入書類多めです
- 閲覧室への持ち込み荷物に制限があります
- 思ったより時間がかかります
- お子様を連れての入館ができません
また、スマホやタブレット、ノートPC(PCバッグの持ち込みは不可)の持ち込みは可能ですが、使用できる場所に制限がありますし、本の内容や館内の様子の撮影は不可です。
国会図書館の特徴
まず、勘違いしてはいけないのがここは本を貸し出す図書館ではありません。基本的に館内での閲覧か、その場で複写を申し込んで(当日持ち帰りか後日郵送か指定できます)、資料を探し出す、というか掘り当てる場所です。図書館なのに自由に回遊できる書棚列もほとんどありません。
ここは本と出会うための図書館ではないです。
目的の本を検索用のPCがある机で探し、係の人に指定して持ってきてもらう。必要な箇所をメモしたり、付箋をつけ複写するようお願いして、また係の人に渡す。
目的の本を探し、閲覧、資料化する機関です。
探す目的の本がない人にとっては、蔵書4266万点の書庫に座っているだけになります。ぶらりと気軽に本を探そうと思っていくと、圧倒的な本のボリュームになすすべなく埋もれてしまいます。
キーボードのカタカタという音と、ページをめくる音、番号を案内されて本やコピーを受け取る短い会話だけの事務的な空間。それが国会図書館です。
けっこう時間とお金がかかります。
本の借り受けまでに15分くらい、複写を頼んでその場で受け取りたい場合は20~30分くらい、1冊につきかかります。複写もA4サイズ1枚当たり20円から40円程度と高いです。
駆け出しのライターや編集は、まず国会図書館で頼まれた資料に当たる仕事(お使い)をクリアーする必要があります。私も通い始めたときは、目的の本にたどり着くまで1時間ぐらいはかかりました。コピー料金も3千円くらいかかって驚いたのを覚えています。
手際のいい秘書やアシスタントさんらしき人が、ぱぱっと手続きを済まされているのを見て、早くああなりたいと思ったものでした。
数字で見る国会図書館
蔵書 42,662,279点
年間受入 795,757点
出版不況と言われながらも、80万点近い本や雑誌が年間で発刊されているのがわかります。
本好きの方、出版メディア関係を目指す方、まだ訪れたことのない専門職の方、卒論を書く学生のみなさん、ぜひこの独特な空間を味わってみてください。刺激を受けることを保証します。
企画展などもやってますので、資料探しではなく、気軽に立ち寄ることもできます。ふつうに半日は過ごせます(私はしたことありません)。食堂もあり、食堂だけは話し声にあふれほっとします。味もお値段も普通(少し安めでボリューミー)です。
では。